今回は、抜け毛が少しでも少なくなるよう、中医学薬膳にもとづいた栄養価の高い食べ合わせを食材別に書きました。
「8タイプ体質別」食べ合わせの注意点にも注目!
効率よく毛根に栄養を送る「タンパク質」+「ビタミン」の食べ合わせは 、抜け毛だけでなくダイエットにもおすすめです。
薬膳には、「医食同源」といって、食材にもお薬と同じように 「カラダを治す効果」があると考えられてきました。薬膳といってもふつうの食材で、季節にあった 食べ合わせをするだけなんです!
では、さっそく見ていきましょう。
1.髪に栄養を与える食べ合わせ:肉さかな編
1-1.牛肉の赤み×ネギ
牛肉はタンパク質とミネラルが豊富!鉄分も豚肉より 多いので、貧血ぎみの人にもいいですよ。ネギと合わせ ることで、体が温まりカラダも元気になります。
1-2.豚肉×パプリカ
豚肉×パプリカ 豚肉は、牛肉の12倍以上のビタミンB1を含み、赤身は 鶏肉よりも脂肪が少なくてヘルシー!パプリカ のビタミンCと合わせると、コラーゲンを吸収しやすく なるので、髪だけでなく美肌にも効果があります。
1-3.鶏肉×トマト
鶏肉×トマト 鶏肉の皮部分にコラーゲンが豊富です。 トマトのビタミンやリコピンと合わせれば頭皮やお肌 に潤いを与えます。
1-4.牡蛎×春菊
牡蛎は鉄分が豊富。亜鉛やマグネシウム、ミネラルなどの栄養があり、タンパク質をつくっている血液を補い ます。春菊と合わせると、さらに造血作用を促進します。
1-5.鮭×玉ネギorブロッコリー
水分の代謝を助け、むくみ解消を解消!こちらも 牡蛎のように血液のめぐりを良くしカラダを温めます。
玉ネギと合わせれば血行促進作用があがり、ブロッコリー には抗酸化作用があるので、鮭と合わせるとアンチエイ ジングにも効果があります。
1-6.サンマ×玉ネギ
サンマは「魚のくすり」といわれ、EPA/DHA(不飽和 脂肪酸)が豊富です。コレステロールの抑制・造血作用・ 貧血予防・美肌など、万能です。
血液がキレイになると、 毛根に栄養が運ばれますから、頭皮のためにもカラダの ためにも役立ちますね。
1-7.ウナギ×卵or米
この組み合わせだとウナギの蒲焼を思い浮かべませんか? 精がつく食べ物として知られていますが、滋養強壮や疲労 回復、EPA/DHAも豊富なのでぜひ、たまには食べたいで すね!
2.髪に栄養を与える食べ合わせ:やさい編
2-1.納豆×メカブ
血行不良を改善したり、美肌効果があります。メカブのねばねば成分のムチンを合わせることで、さらに血液を サラサラにしてくれます。
2-2.カボチャ×トウモロコシor豚肉
カラダを温め疲労回復、抗酸化作用のつよいベータ カロテンが豊富。豆乳と合わせると生活習慣予防にも良い ので、食生活が不規則な人にはカボチャスープなどカンタン でいいですよ。
2-3.枝豆×豆腐orカツオブシ
枝豆は大豆が熟すまえに収穫するので栄養価が高い です。カツオブシと合わせるとビタミンB6+トリプト ファンが倦怠感をやわらげます。
豆腐と合わせると 食物繊維+レシチンで、気を補い血液の流れを良くし、 コレステロール値を下げる効果があります。
2-4.ホウレン草×落花生or豚肉
鉄分・ベータカロテン・ビタミンCが豊富。落花生と合わ せると血を補い、ベータカロテンの吸収を良くします。 食べ合わせとしては最高で、栄養と味どちらもピッタリ!
2-5.松の実×白キクラゲ
松の実には、髪や爪を美しく保つ効果があります。精力のつく食べ物として知られており、肌を潤したり便秘解消にも良いと されます。
白キクラゲとの食べ合わせで、肺を潤し皮膚を キレイにします。
2-6.トウモロコシ×ジャガイモor豚肉
炭水化物・食物繊維・ミネラル・タンパク質などをバランス 持っているのがトウモロコシです。血液をサラサラにする リノール酸も豊富です。
ジャガイモと合わせると疲労回復になり、豚肉を加えるとさらに栄養価が高まります。
3.食べ合わせ8タイプ体質別の注意点
1.気虚体質(ききょ):年じゅう汗をかきやすいぽっちゃりさん
2.血虚体質(けっきょ):カラダが細く皮膚が乾燥しやすい
3.気滞体質(きたい):怒りっぽくストレスをためやすい
4.瘀血体質(おけつ):血色がわるく冷えやすい
5.陰虚体質(いんきょ):更年期の女性に多くみられる潤い不足
6.陽虚体質(ようきょ):手や足が冷たく関節に痛みを感じる
7.水毒体質(すいどく):水分の代謝がわるくむくみやすい
8.陽熱体質(ようねつ):飲酒や脂肪の多い食事で暑がり
3-1.気虚体質(ききょ)
漢方では、ヒトのが活動するためのエネルギーを「気」と 呼びます。この「気」が不足しているタイプの体質を 「気虚体質」といいます。
・ぽっちゃり体系 ・年じゅう汗をかきやすい ・胃もたれする ・体がだるく疲れやすい
注意点
胃腸を冷やしたり、消化に悪いものを食べたりするのは避け ましょう。カラダを温める食を意識して、疲れを溜めたり 寝不足は、体調不良の原因になります。
おすすめ食材
米・もち米・大豆・かぼちゃ・ジャガイモ・セリ・枝豆 キャベツ・牛肉・豚肉・鶏肉など
3-2.血虚体質(けっきょ)
「血虚」はカラダ中に血液をまわし、栄養をとどける「血」 が不足しているタイプ。
・カラダが細くやせ型
・血色が悪い
・髪の毛や肌が乾燥しやすい
・爪が割れる
注意点
鉄分の多いレバーや赤身の肉類、魚などをつねに摂るように 心がけて下さい。不足すると、集中力の低下や精神的に不安定に なりやすくなります。
おすすめ食材
クコの実・黒ゴマ・白ゴマ・黒米・黒豆・枝豆。ホウレン草 青梗菜・ナッツ類・ドライフルーツなど
3-3.気滞体質(きたい)
「気滞」タイプは、ストレスがかかると「気」の流れが悪くなり そのせいで、不眠や怒りっぽいという精神的不調がでます。
・イライラしやすい
・お腹が張る
・おならやゲップがよく出る
・生理中にカラダの不調がおこりやすい
注意点
なるべくリラックスタイムを取るようにして「気」の巡りが 妨げられないようにする。ハーブティーを飲んだり、カルシウム やミネラルを摂りましょう。アロマを利用するのもいいですよ。
おすすめ食材
ジャスミンティー・ミョウガ・コショウ・ピーマン・トウモロコシ レタス・春菊・オクラ・キャベツ・味噌・酢・のり・ヒジキなど
3-4.瘀血体質(おけつ)
「瘀血」タイプは、「血」の流れが滞り、老廃物がカラダに溜ま りやすい。ストレスや冷えが原因で、ホルモンバランスが乱れたり しやすい人です。
・目にクマができやすい
・顔色が悪くシミが多い
・肩や首が凝っている
・サメ肌になっている
注意点
ニンニクやショウガなどを使った料理でカラダを温める工夫を。 辛味のある薬味は有効です。カラダを動かすことを心がけて 血行を促進しましょう。
おすすめ食材
ベニバナ・ニンニク・ショウガ・黒豆・小豆・大豆・トウモロコシ キャベツ・里芋・黒キクラゲ・ブルーベリー・カツオ・タラ・酢 黒砂糖・ウーロン茶・ジャスミンティーなど
3-5.陰虚体質(いんきょ)
「陰虚」タイプは、カラダに潤いをもたらす「陰」の気が不足 しています。更年期の女性に多くみられます。潤いが足りない のが原因で、血液がドロドロになりやすく、皮膚も乾燥します。
・頭がのぼせ、ほてりやすい。
・寝汗をかくのでノドや目が乾く
・やせ型で食べても太らない
・便秘がち
注意点
カラダを潤す食材を摂ることを習慣にしましょう。ストレスや 過労、喫煙、睡眠不足は潤いをうばいます。できるだけ、早寝 早起きでじゅうぶんな睡眠をとりましょう。
おすすめ食材
クコの実・松の実・黒ゴマ・白ごま・豆腐・トマト・白キクラゲ 黒キクラゲ・白菜・ヤマイモ・梨・リンゴ・カニ・昆布・豚肉・ 卵・チーズ・蜂蜜など
3-6.陽虚体質(ようきょ)
「陽虚」タイプは、カラダを温める「陽」という気が不足して います。いつも冷えていて手や足が冷たく、関節に痛みを感じ たり、下痢をしやすい傾向にあります。
・顔色が青白い
・冷えると関節や腰が痛む
・下半身が冷えやすい
・尿の量が少ない
・冬になると不調になり、疲れがとれない
注意点
寒いところに長時間いたりしないこと。カラダを冷やすことが 不調の原因なので、冷たい食べ物や飲み物は避ける。日光に あたって散歩などをすると「陽」の気が高まります。
おすすめ食材
ショウガ・ナツメグ・シナモン・トウガラシ・ヨモギ・ネギ ラッキョウ・サクランボ・鯖・ウナギ・エビ・牛肉・鶏肉・ 黒砂糖・紅茶など
3-7.水毒体質(すいどく)
「水毒」タイプは、水分の代謝がわるくカラダに水が溜まります。 腎臓が弱っていると、さらに水分が溜まり不調になる傾向があり ます。
・下痢になりやすい
・手足が冷える
・足がむくんでいる
注意点
カラダを冷さないこと。適度な運動をして代謝を良くしましょう。 利尿作用のある食材を摂り入れて、余分な水分を出す必要があり ます。
おすすめ食材
ショウガ・セージ・ハトムギ・小豆・ナス・冬瓜・ブドウ・スイカ ハマグリ・クラゲ・鴨肉・味噌・酢・麦茶など
3-8.陽熱体質(ようねつ)
「陽熱」タイプは、ストレスや飲酒、脂肪分の多い食事などが原因で カラダに「熱」こもっている人です。放置しておくと抜け毛どころか 胃腸炎など消化器系の病気や、心筋梗塞のような循環器系の病気に なる確率があがります。
・がっちりして太り気味
・頭皮が脂っこい
・暑がり
・吹き出物がよくできる
注意点
過度の飲酒や脂肪の多い食事をひかえましょう。カラダのこもった 熱とる食材で、余分な熱をとりましょう。カラダを動かして汗を かき、ストレスを発散するのが一番です。
おすすめ食材
緑豆・葛・ハトムギ・小豆・豆腐・ニガウリ・イチゴ・バナナ アサリ・カニ・昆布・鴨肉・チーズ・味噌・緑茶・麦茶など
4.まとめ
いかがでしたか? 抜け毛を少しでも解消するためには、外からだけではなくカラダの中も元気でなくては また、抜け毛に多い日々に戻ってしまいます。
8つの体質をあげていますが、1タイプだけでなく2つのタイプを持ち合わせる場合もあります。
せっかく食べるなら、栄養を吸収しやすく 自分の好きな食べ合わせを見つけて下さいね。
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