こんにちは美容師歴30年のShinです。
「ショートヘアに縮毛矯正ってできるの?」と疑問をお持ちの方に短いヘアスタイルこそおすすめな理由を解説したいと思います。
縮毛矯正のメリット&デメリットから、料金や時間までわかりますので、ぜひ、最後までご覧くださいね。
1, 縮毛矯正ってどんなもの?
縮毛矯正はサラサラストレートになりますが、あくまで強い薬剤をつかってくせ毛を伸ばすので、多少のダメージは伴います。
1-1, 縮毛矯正のしくみ
縮毛矯正は、一度かけると「半永久的にストレートになる」施術のことをいいます。
根元から生えてきた、新しい髪の毛はくせ毛なので、約3か月に一度 縮毛矯正をすることになります。
健康な髪の毛は、ph(ペーハー)が4.5~5.5の弱酸性で、縮毛矯正の薬剤のph(ペーハー)は8~9のアルカリ性 です。
アルカリ性になるほど髪には負担がかかります。はじめ、縮毛矯正のおくすり「1剤」を塗布すると一時的にアルカリ性になります。
髪の毛に①1剤をつける、②ストレートアイロンで伸ばす、③2剤で固定するしくみになっています。
③2剤を塗布して元の弱酸性にもどっていくイメージです。
縮毛矯正をかけた直後は、弱酸性に戻らないためストレートが安定しませんので、髪の毛を耳にかけたり、ゴムで結んだりはしない方がいいです。
1-2, 縮毛矯正の所要時間とプロセス
美容師さんの仕事スピード、毛量の多さ・長さ・くせの強さによって まったく異なります。
たとえば、ロングヘアで多毛だったりすると、3~4時間かかることもあります。
逆に、ショートヘアで髪の毛が少ないくせ毛だと、2時間くらいで終わることも あるので、縮毛矯正は時間がたっぷりあるときに予約しましょう。
くせ毛の種類によっては、薬をつけて長時間おかないと「うねり」が伸びないこともあります。
1剤でクセが伸びたら、シャンプー台で流しますが、そのタイミングでくわしい終了時間がわかります。
2, 縮毛矯正のメリット、デメリット
2-1, 縮毛矯正のデメリット
さらさらストレートになる縮毛矯正ですが、デメリットをよく知ってから かけることも大切です。髪の毛のダメージをできるだけ少なくするためです。
- 髪の毛がすこし硬くなる。
- きちんとヘアケアをしないと傷みやすい。
- 髪質が変わるわけではない。
1. 髪の毛がすこし硬くなる
縮毛矯正は高温でストレートアイロンをかけるので、 熱により髪のタンパク質が固まる「タンパク変性」という 現象がおきます。
たとえば、卵をフライパンで熱すると固まりますよね。
髪の毛もそのように硬くなっていきます。逆に、硬いからこそハリのあるストレートが 保てるともいえます。
2. ヘアケアをしないと傷みやすい
縮毛矯正した髪の毛は「アルカリ性」の水に弱く、水道水や温泉水、海水、プールの水などに敏感に反応します。
海水浴にいって日に焼けると髪が茶色になりますよね。それはアルカリ性の水だからです。
でも、毎日シャンプーすると思うので、髪にやさしいアミノ酸系のシャンプーを使ったり、ダメージ補修成分が入ったトリ―トメントなどを使用して、傷まないように予防します。
3. 髪質が変わるわけではない
根元から生えてくる新しい髪の毛は、以前のくせ毛と同じように 生えてきます。3か月くらい経つとまた、縮毛矯正をかけることになります。
2-2, 縮毛矯正のメリット
- ドライヤーをかけるのが楽になる。
- 美しいサラサラなツヤ髪に。
- 若々しく見える。
- ツヤがでてヘアカラーの色が美しい。
1. ドライヤーをかけるのが楽になる
とにかく縮毛矯正をかけて2か月~2か月半くらいは、髪の毛が広がらないので セットをするのに時短になります。
2. 美しいサラサラなツヤ髪に
ストレートになったことで美しいツヤがでます。手触りもサラサラなので、ずっと触っていたくなる感じです。
3. 若々しく見える
とにかく、若く見えます!顔のまわりにうねりがある(=髪がカールしている)と、実年齢よりも老けるので、前とサイドの髪だけでも、縮毛矯正する方がいらっしゃるほどです。
4. ツヤがでてヘアカラーの色が美しい
まっすぐな髪の毛は、ヘアカラーの色があざやかに発色します。
くせ毛のせいで膨らんでいた髪の毛が、ドライヤーをかけるだけでボリュームダウンするので、顔まで引き締まったようにもなります。
3, 縮毛矯正を活かしたショートヘア
かなり強いくせ毛だと「ショートヘアにするのは難しい。」と思われがちですが、そんなことはありません。
最近の縮毛矯正は、毛流れをいかして柔らかくかけることもできます。ペッタンコでボリュームのない髪型ではなく、自然な丸みや流れをつくることも可能です。
ただし、薬剤の使い方とストレートアイロンの技術がいるので、美容室は慎重に選んでください。
3-1, ソフトな縮毛矯正で若見えショートヘア
エレガントなショートヘア、若くみせたい方におすすめの髪型です。このような 髪型の場合、自然な流れがでるように、縮毛矯正はソフトにかけます。
- 縮毛矯正はソフトにかけるので、髪への負担が少ない。
- ロングよりは縮毛矯正の頻度が上がる。(2か月くらい)
- ドライヤーの時間が短い。
3-2, 丸みのあるグラデ―ションボブ
丸いシルエットを活かしたショートボブの一種です。後頭部のボリュームと 長めのえりあしが可愛らしい大人の雰囲気にしてくれます。幅広い層の年齢にあいます。
- サイドが長めなので、ショートでも短すぎず、挑戦しやすい。
- 縮毛矯正にありがちなペッタンコになりにくい。
- 頭の形がよくみえて、小顔効果がある。
3-3, カッコいい前下がりボブ
前髪がなく、外ハネっぽい髪型はクールで知的な印象を与えます。 30~40代くらいの女性に向いています。
- ボブなので縮毛矯正が長持ちしやすい。
- 適度な重みがくせ毛を抑えてくれる。
- ドライヤーとワックスで仕上がる。
3-4, 上品で人気のひし形ボブ
安定感のひし形ボブです。頬骨にかかる長めの前髪がエレガントで、長さ設定が首を細く美しくみせています。
- 丁度お手入れしやすい長さ。
- ボブなので縮毛矯正が長持ちしやすい。
- ひし形は上品なヘアスタイルの象徴。
※画像はすべて縮毛矯正をかけているわけではありません。あくまで、参考のヘアスタイルになります。
4,縮毛矯正の料金は?
相場は12,000~25000円くらいです。ご存知のとおり美容室、場所によって 値段設定はさまざまで、3万円以上の美容室もあります。
料金が高いお店というのは 、技術力、髪質診断、高価な薬剤の使用など、すべてに関して自信がありクオリティ が高い傾向にあります。
たとえば、しっかりとした縮毛矯正の講習を受けていて、症例件数が多いとか、くせ毛の種類に対応できる薬剤が そろっているとかのことです。
逆に、そうでなければ高くする理由がわかりません。 「じゃあ、いくらなら安心なのか?」といわれると、最終的には美容師の技術力になります。
決めるポイントとしては、美容室のホームページや美容師のインスタグラムなどで縮毛矯正を得意とする人を探します。検索:「美容師 縮毛矯正」など
縮毛矯正とくせ毛を熟知しているような説明があると、よりよい技術を提供してもらえる 可能性があがるとおもいます。
例:「ダメージしにくく、独自の縮毛矯正の技術により、自然なストレートヘア
になります。」
などの文言をヒントにしてみてください。
縮毛矯正の症例数が多く、写真があるとすこしは安心できませんか?人は何かしらの実績があれば、アピールするものです。
5, 縮毛矯正後のヘアケア
縮毛矯正をかけたら、できる限り使ってほしいヘアケア剤はこの3つです。
*洗い流さないトリ―トメント
*ヘアオイル
5-1, ダメージケアシャンプー
縮毛矯正をした髪は、シャンプーの洗浄成分がとても重要になります。 洗浄力がつよいシャンプーで洗うとゴワつきやすくなるからです。
ツヤツヤになったストレートを維持するには、アミノ酸系シャンプーが適しています。アミノ酸(天然由来)は、髪や爪をつくっている栄養成分だからです。
アミノ酸系シャンプーは、髪の毛の栄養分を配合しているので、ダメージを補修しながら 髪肌にやさしく洗うことができます。
40代くせ毛がひどくなる原因とシャンプーの選び方|おすすめ7選で詳しく 解説しています。
5-2, 洗い流さないトリ―トメント
縮毛矯正は高温なアイロンで髪に圧をくわえているので、時間の経過とともに乾燥しやすくなっています。 パサついて傷まないように、保湿効果のある成分を与えるとサラサラ感が持続しやすくなります。
とくに、髪の主成分タンパク質をおぎなう「ケラチン」配合のトリ―トメントを使用すること。
それに加えて、コラーゲン、シルク 、ダイズタンパクなど の保湿成分ができるだけ多く配合されているものがおすすめです。
5-3, ヘアオイル
傷んだ髪の表面は、キューティクルが剝れ、 髪内部の栄養が流れています。
シャンプー後やドライヤーの後に、 ヘアオイルでコーティングし、髪の毛が乾燥しないようにしてあげてください。
ヘアオイルは髪の内部に浸透するものではありません。シャンプーすれば落ちるので、毎日つけたるものです。
くせ毛の髪をしっとり艶やかにするヘアオイルはくせ毛 ショートの潤うヘアオイルの選び方【おすすめ20選】で紹介しています。
6, 縮毛矯正をかけない選択
「できれば縮毛矯正をせずになんとかしたい。」というかたには、くせ毛を活かす髪型にするか?ストレートアイロンでクセを伸ばすという選択になると思います。
6-1, くせ毛を活かす髪型
縮毛矯正をかけるかどうか?迷ってしまう方は、「くせ毛を活かす髪型」にチャレンジしてみるという のはいかがでしょうか?
それでも、ダメなら縮毛矯正にすることもできますし、ワンクッション挟んでもう少し考えることもできます。
たとえば、波のような強いうねりがある髪質は、ショートヘアにすることでくせ毛を活かすことができます。
モデルさんは「大きく波打つようなうねり」があります。
縮毛矯正をかけずに、まとまりのあるヘアスタイルにするには、ボブ系の髪型がおすすめです。
ショートボブに絞った提案は髪が多くて膨らむ「ボブ」をショートボブにアレンジ40代・50代でどうぞご覧ください。
7,縮毛矯正が長持ちするショートヘア:まとめ
ここまで読んでいただきありがとうございました。縮毛矯正はお金も時間もかかります。
でも、「見た目の美しさ」と「お手入れが楽」なのを考えると、一度は経験してもらいたいメニューです。
1.一度かけると「半永久的にストレートになる。」
2.所要時間:2時間30分~3時間ほど。
3.料金相場:12000円~
3.デメリット:ヘアケアしないと傷みやすい。
4.メリット:「美しいツヤ髪が手に入る」&「お手入れ時短」
5.縮毛矯正をかけずにくせ毛を活かす選択もあり。
以上になります。