「白髪染めをしたら、髪がパサついてツヤがなくなった…」
「前よりくせ毛が強くなって、髪がまとまらない…」
そんな風に感じている方はいませんか?
白髪染めは、くせ毛・うねりと相まって、髪の乾燥や広がりをより強く感じさせることがあります。
こんにちは、美容師ごえ30年のShinです。
今回は【くせ毛×白髪染め】の髪がパサついてしまう原因と、毎日のケアでできる4つの対処法をお伝えします。
この記事でわかること
・白髪染めでパサつきやすくなる原因
・髪を傷めにくい白髪染めの塗り方のコツ
・くせ毛と白髪染めにあうシャンプー
・パサつき・広がりを抑えるアイテム
「毎日トリートメントをしているのに、なぜか髪がまとまらない…」
そんな方こそ、ぜひ最後までご覧ください。
1 くせ毛と白髪染めで髪がパサつく原因
白髪染めに使われるカラー剤は、髪の色素を脱色するため、 アルカリ性の強い化学成分が使用されます。
薬を塗布すると、キューティクルが開いて、 髪のうち側に浸透していくしくみです。
白髪染めをしてから数日は、 シャンプー・紫外線・熱などの刺激を受けやすくなります。
白髪染めをしたからといってシャンプーをし過ぎると、髪の水分がうばわれ、パサついてくせをより感じることになります。
1-1 白髪染めを毛先までやっている場合
自分で白髪染めをするとき、こんなふうにやっていませんか?
根元と毛先のムラをなくしたいからといって、毛先に薬をつけてはますます傷みます。
くせ毛は、染めなおす回数が増えるとダメージが蓄積しやすいです。
特に毛先は乾燥や切れ毛の原因になります。
コームやハケを使用するときは、根元の白髪にカラー剤を置くように塗りましょう。
1-2 シャンプーの洗浄力が強い
シャンプーの中には、洗浄力が強いものがあります。
洗浄力が強すぎるシャンプーは、くせ毛に必要なうるおいまで洗い流してしまいます。
すると髪がパサついて広がりやすくなり、まとまりにくくなります。
乾燥が進むと、ツヤもなくなっていくので注意が必要です。
成分表に「ラウリル硫酸○○、ラウレス硫酸○○」などの名前があったらできるだけ避けましょう。
くせ毛にはやさしい洗浄成分のシャンプーがおすすめです。
1-3 頭皮の環境による髪の変化
年齢を重ねるとともに、髪のうねりが気になりはじめるようになるかたは多いです。
じつは、このうねりは頭皮と関係しています。
血行が悪かったり、コリがあると、頭皮のうち側に老廃物がたまっているかもしれません。
通常、「毛根」は毛細血管から運ばれてくる血液を栄養にして、髪をつくりだしています。
ところが、頭皮のうち側に老廃物がたまっていると「毛根」が血液をキャッチできなくなり、やせ細り、パサつき、うねりなどを起こす可能性があります。
頭皮をさわってみて、硬いと感じる方はヘッドマッサージをして、血流を流してあげることをおすすめします。
1-4 ヘアアイロン、ドライヤーによる熱ダメージ
白髪染めをしている髪に、ヘアアイロンを使用するのはパサつきのもとになります。
ヘアアイロンの使い過ぎで、髪が硬くなることがあります。
これは熱によって髪のタンパク質が変性し、しなやかさが失われるためにおきる現象です。
硬くなった髪は柔軟性がなくなり、もとに戻ることはありません。
また、髪が完全に乾いてないのに、アイロンすることも大きなダメージになります。
濡れた髪にアイロンがあたると、設定した温度より熱くなるからです。
しっかり乾いたのを確かめてから、なるべく短い時間でしあげましょう。
※ヘアオイルを付けてからの アイロンも髪が傷みやすいです。仕上げにつけるか、ドライヤーの前につけてください。
2 自宅でできる4つの対処法
2-1 アミノ酸系シャンプーで優しく洗う
くせ毛で白髪染めをしている髪には、水分や油分の補修がたいせつです。
シャンプーの洗浄成分が強いと水分や油分は、ますます減ってしまいます。
だから、毎日のシャンプーで補ってあげないと、パサつき・広がりをおさえることが」むずかしいのです。
そこで、髪のパサつき・広がりを抑えるなら「アミノ酸系シャンプー」がおすすめです。
髪や頭皮にもやさしく、しっとり洗い上げてくれるので、乾燥が気になる大人の髪にぴったりです。
どれを選べばいいかわからない方は、以下の記事も参考になります。
▶「くせ毛の白髪染め」のダメージケアおすすめサロンシャンプー4選
CMなどで有名なシャンプーは魅力的ですが、安価なものはコストを抑えた分、 髪をケアする成分がすくなく、白髪染めのダメージに対応しきれないことも。
できれば、保湿力や補修力にすぐれたサロン仕様のシャンプーを選んでみてくださいね。
2-2 白髪染めの後に使う「炭酸シャンプー」
白髪染めやくせ毛でダメージを感じる方には、「炭酸シャンプー」がおすすめです。
炭酸シャンプーはカラーの残留をとり除くことで、パサつきやきしみをやわらげ、髪の手ざわりをしなやかに整えてくれます。
さらに、頭皮の環境をリセットし、健康な髪が育つ土台を整えるはたらきも。
キューティクルを引き締めることで、自然なツヤも感じやすくなります。
1本で約2か月使えるので、カラー後の集中ケアとして1本持っておくと安心です。
▶カラーの傷みに絶対一度は使ってみるべき【高濃度】炭酸シャンプー
いつものシャンプーにプラスするだけで、カラー後の髪に差がつく、すぐれたアイテム。
白髪染めの直後に使用し、あとは週に1~2回でだいじょうぶです。
「カラーした後にゴワつく」「色もちが悪い」と感じたら、一度とり入れてみてください。
2-3 ダメージ補修トリ―トメント
白髪染めや日々のドライヤー・紫外線などで、髪は思った以上にダメージをうけています。
パサつきが気になる髪には、補修効果の高いトリートメントを週に1〜2回とり入れることで、手ざわりやツヤがぐっと変わります。
とくにくせ毛さんの場合、髪の内部からしっかり補修しないと広がりやすくなるので注意が必要です。
ダメージ毛とくせ毛の両方に対応できる、年齢を感じる髪のトリートメントをくわしく紹介しています。 ▶40代からのくせ毛&傷んだ髪に!修復トリートメント完全ガイド
2-4 ヘアオイルで湿気をガード+ツヤだし
仕上げには、湿気から髪をまもるヘアオイルがとても効果的です。
髪の表面をコーティングすることで、湿気が入り込むのをふせぎ、くせ毛特有の広がりやうねりを抑えてくれます。
また、白髪染めで失われがちなツヤ感も、ヘアオイルを使うことで自然にプラスできますよ。
ショート〜ミディアムヘアでも重たくならない、おすすめのヘアオイルはこちらで紹介しています。
▶ くせ毛 ショート髪がまとまるヘアオイルの選び方とおすすめ4選
3 髪がパサつかない白髪染めとは?
カラートリートメント
ダメージがすくなく、使用していくうちに白髪が染まっていくというものです。
トリ―トメント成分が配合されているのでダメージを軽減しますが、
その分、白髪染めのようにしっかりとは染まらず、薄い仕上がりになることも。
黒に近いダークなブラウンなら、もうすこししっかり染めることができます。
*メーカーによって色の濃さがことなるので、パッケージの髪色と同じになるかは不明です。
ヘアマニキュア
ヘアマニキュアは、白髪染めのように髪のなかまでは浸透しません。
髪の表面にコーティングされているだけなので、ダメージはなくツヤと手ざわりがよくなります。
黒髪は明るくならず、白髪にのみ色がつきます。カラーのセロファンを髪にのせるイメージととらえてください。
白髪染めのように地肌につけられないので、根元ギリギリまで塗布します。
マニキュアの色がそのまま反映されますが、落ちていくときは、だんだん薄くなり色落ちが早いです(45~ 60日程度)。
汗で色が落ちるので、夏には白っぽい服を着ないように注意が必要です。
ヘナカラー
植物由来で無添加のカラーといえばヘナがよく知られています。
ダメージがなくお肌にやさしい染毛剤です。
ただ、白髪部分はオレンジっぽくなり、髪が硬くしっかりするような感触にしあがります。
色の選択がすくないのが残念ですが、髪が細くてコシがない方にはいいと思います。
ヘナは 粉末なので、お湯とまぜて使用しますが、すこし植物(草のような)の匂いがします。
4 オーガニックの白髪染めにしてみよう
オーガニックカラーは、低刺激で頭皮への負担やニオイを抑えた処方の ヘアカラーのことです。
自然由来のオイルやハーブエキスが配合されており、うるおいがあり、あざやかな髪色に導きます。
アルカリ剤の浸透が深くないので、ダメージがすくないのが特徴です。
植物由来の成分で、染めるたびに美しく整う髪へと変えてくれます。
▶オーガニックカラー美容院で白髪染めしてダメージレスな艶髪に
「白髪染めはしたいけど、髪がもっと傷むのはさけたい」 そんな方は、一度オーガニックカラーの白髪染めを試してみてください。
美容室のオーガニックカラーは、約90%以上が自然植物由来で、ツーンするアンモニアの臭いもほぼありません。
なにより、美しいツヤ・退色しにくい・髪のパサつきが抑えられます。
このように通常の白髪染めよりも、ツヤ感がぐんとアップ。
まとめ
白髪染めをしているくせ毛の髪は、とてもデリケートです。
パサつきを防ぐには、日々のケアや染めかた、使うアイテムを見なおすことがたいせつです。
今回ご紹介したように、
・ 白髪染めのでダメージを抑える方法
・シャンプーやヘアアイテムを変えてみる
この2つを意識するだけでも、くせ毛と白髪染めの悩みが軽くなりますよ。
さらに、髪型を工夫することでパサつきや白髪の目立ちやすさも変わってきます。
実は、伸びてきた白髪が目立ちにくく、くせ毛がまとまりやすいのはショート〜ミディアムの長さなんです。
美容師さんと相談しながら、思い切って少し短めのスタイルに挑戦してみてはいかがでしょうか?
白髪とくせ毛を活かしたスタイルはこちらの記事でくわしく紹介しています。▶白髪染め×くせ毛を活かす髪型|40代50代の綺麗めショートヘア